谷相は着飾る行為を「光を纏うこと」と捉え、アクリルやナイロンの透明感や反射を活かした素材で、光の表現を探求している。自然光や人工光は制作において多くのインスピレーションを与えるが、近年は特に、太陽、風、水の流れといった自然の光の変化や、その痕跡に着目している。
金属加工の技法を応用し、穴をあけナイロン糸を繰り返し通す独自の手法で立体構造を生み出した。制作を進める中で糸の積層は「時間の具象化」、制作過程も作品の一部であり、時間を内包した物として見出す。
また、人間の視覚や脳が光の波長を色として認識する点に注目し、染色を取り入れることで、時とともに変化する自然の現象やその痕跡を表現。光と時間の可能性や形を持たず一瞬で消えゆく儚い瞬間を形にすることで、時間や空間を超越したジュエリーの在り方、を模索している。

略歴

谷相友茄

1990年宮崎県生まれ、東京在住。
2015年武蔵野美術大学工芸工業デザイン科金工専攻修了。 彼女は在学中に金属工芸を学びながらコンテンポラリージュエリーに出会う。素材価値の固定観念を覆す考えに惹かれ、樹脂素材を用いたジュエリーの制作が始まる。修了後4年間アート&クラフトのギャラリーでスタッフとして働きつつ、作品を発表。退職後、作家活動を開始。
着飾る行為は光を纏うことだと捉え、アクリルやナイロンの透明感や反射を活かした現代ならではの素材を用いて光の表現、ジュエリーの在り方を模索している。
コロナ渦だった際に、鴨長明の方丈記から着想を得た《Moment》 (2020-) を発表した。これは過去に実際に起こった出来事に現代を重ね、時代のつながりを強く意識させるキーとしてジュエリーを制作した。また《Moment》の派生として方丈記の作中に登場する風景を彼女の故郷である宮崎の風景と重ねた《遡航》(2021-)シリーズがある。


CV

谷相友茄
1990 宮崎出身
2013 武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン科金工専攻 卒業
2015 武蔵野美術大学修士課程造形研究科工芸工業デザイン専攻金工コース 修了

個展
2024「Yuka Taniai Exhibition -handful of glimmer-」銀座 AC,GALLERY / 東京

グループ展
2023「ポンちゃん絵画教室20周年展」/ 宮崎県立美術館
2022「みっつのFUN」  銀座 AC,GALLERY / 東京
2021「YEAY」 mono,gallery / 東京 
2020「Tokyo-Barcelona ~ WARP ~東京・バルセロナ コンテンポラリージュエリー展」 銀座 AC,GALLERY / 東京
2019「ウェディングジュエリー展 2- 私だけのかたち -」 銀座 AC,GALLERY / 東京 
2018「心を繋ぐジュエリー展」 ギャラリー由美 / 静岡
2018「Japan Jewelry Exhibition」 Gallery Nutida Svenskt Silver / ストックホルム, スウェーデン 
2017「SHIBUYA STYLE vol.11」西武渋谷店美術画廊 / 東京
2017「TOCOHA COLLCT “Art and Life”」日本橋三越工芸サロン / 東京
2017「BLACK AND WHITE craft and jewelry exhibition 」吉祥寺 mono gallery / 東京
2016「ワイガヤ展 ~ ワタシの好きな …~」立川 ArtRoom 新紀元 / 東京
2016「TOCOHA COLLECT “VIVID”」銀座 AC,GALLERY / 東京
2016「クラフト女子」mAAch マーチ エキュート 神田万世橋 / 東京
2016「ジュエリーと BOX 展」銀座 AC,GALLERY / 東京
2016, 2017, 2018「 Botton-Inspiration vol.10、11、12」銀座 AC,GALLERY / 東京
2016「TOCOHA COLLECT」art space morgenrot / 東京
2015「Exposition des boutons」Galerie Hayasaki / パリ, フランス
2015「New jewellery Artist Exhibition -SELECT14-」銀座 AC,GALLERY / 東京
2014「ふつか展」器スタジオ TRY / 東京
2014「RICH ~4 人の jewelry 展 ~」ART・IN・GALLERY / 東京
2014以降毎年「武ささび展」アートスペース色空 / 宮崎
2014「日本武蔵野美術大学 修士課程 設計専攻金工展」國立新竹教育大學 澤 ‘ZE 文創實習商店 / 台湾 
2013, 2015「武蔵野美術大学卒業・修了制作展 2013,2015」武蔵野美術大学、青山スパイラル / 東京 
2011「惑星展」アネッセボナ / 東京

受賞歴
2022  「第32回 2022日本ジュエリー展」 入選

掲載雑誌
2021. 4.1 発売 レーヌ出版「JEWEL」 ( 春号 Vol.519) 『 つくる人』にてインタビュー、作品写真掲載